やっぱり書きたい

つくしい文章に出会うと、やっぱり書きたいという思いが強くなる。

どんなにすてきなイラストを見ても、おもしろい漫画を眺めても、息をのむような曲線美の洋服やそれを着こなすスタイルに目を奪われても、さいごにわたしがいきつくところは文章。

文章でのみ打ちのめされる。

こころの一番深い、奥底のほうにまで影響をあたえる。

しかしいちばん問題なのは、文章を綴るということに心の大部分を占められながらも、伝えたいことがない。

それが問題。

わたしには何ら伝えたいことがない。

わたしにしか伝えられないことなんて何もない。

いままでの人生をどれだけ煮詰めて上澄みをすくったとしても、なーんにもない。

それらはぜんぶどこかできいたことがあるような陳腐な恋だったり愛だったり出会いだったり別れだったりするんだ。