一通目 台風でした
そちらはもうすっかり秋ですか?
体調はくずしていませんか。ごはんをおいしく食べられていますか。
最近、とても長い本を読みました。
「百年の孤独」という、コロンビアの作家が書いた本です。
みんな好き勝手に生きて、去っていく話。
愛し合うこともあれば、憎んだり、無視したり、依存したり、執着したりする人たちの話。
この本のなかの誰に成り代わるのもいやだけど、よくよく読むとそれぞれの行動の根底にある気持ちに、おぼえがあるというか、共感してしまうところも多くあって。
それで最後まで読みきったら、それこそ百年ぶんくらいのそれぞれの人生を送った気になってとても疲れました。
なかなかこんな本はないよ。
機会があったら読んでみて、といいたいところだけど人生に影響を及ぼす可能性がとても高いから、進んでおすすめはしないかな。
まぁ、記憶の片隅にでも。
今日はね、こっちはすっごく風が強かったの。
ぴゅー、どころか、びゅうーうーう、って。
でも外出する用事があったから出かけた、自転車で。
ぜんぜんまえに進まないの。全力で漕ぎながら静止しているのが漫画のヒトコマみたいでもはやひとりで笑いながら漕いでた。
誰がどんな表情してるかなんて気にもとめられないくらい強風だったから、笑っても泣いても問題なかったよ。
なんか、「生きてる!」って感じがした。その不恰好な静止画に題をつけるとしたら「生命」とか「いのち」とか。全力であらがってる感じが。
でもまいにち風が強かったらいやだね!
そういえばむかし一緒に働いた女の子で、強風によわい子がいたなぁ。
雨より雪より、風がつよいのが何よりいやなんだって。
だからたまに帰りが一緒になったときに風がつよいとハラハラしてた。
その子、もう動けなくて息もできないみたいになっちゃうんだもの。目をぎゅっと瞑って。
ひとにはいろんな苦手なものがあるよね。
わたしはいろいろきちんとすることが苦手かもしれない。
だから自分にはないものというか、わたしの苦手なことを得意とするひとに憧れてしまうんだなぁ。
かといって、わたしがそのひとのなにかを補えるわけではないのが残念、てこともよくある。
人間って、おもしろいよね。
そろそろ寝よう。
おやすみ、またね!