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十七通目 ワナビーパリピ

もう十月がおわるらしい。はやくない? 一ヶ月、あっという間すぎやしない? それが十二回おわったところでハイ一年って、はやくない? 一生あっという間じゃない?

本当、取り乱してしまうほどに、はやいよ。

さんぽ中に腰掛けたベンチで、足元をふと見るとアリがいたりするじゃない。それみて、小さいなぁ、ちっぽけだなぁ、でも懸命にうごきまわって、ちゃんと生命活動してて、えらいなぁ、って思うのよね。それをそのままそっくり、はるか頭上のとてつもなく大きな存在が、思っているのかもしれないよね。アリをみるような目で、こちらを見てるの。そのまなこの奥にわたしの意識が入り込んで、アリのなかにはわたしのからだが入っている。それがずっと上まで、もしくは下まで繰り返されている。そんなコスモをかんじるひととき。

たまにひとがたくさんいるところに行くと、それぞれの人生を思ってあたまがわれそうになる。あのひともあのひとも、生まれてから大きくなり、恋をして、もしくはしないまま、歳をとって老いていく。どんな生きざまだって密度にかわりはない。いのちがそれぞれに灯っている。

わたしは結婚式をしていなくて、そのことは後悔していないのだけど、じぶんが主催する大がかりなパーティーというものをしてみたくなる。友好的なひとだけをあつめて、そのひとたちがまぶしく笑ってくれたら、ものすごい充実感で満たされるのではないだろうか。人気のあるミュージシャンなんかは、きっとコンサートでそんな気分を味わっているのではないかな、いいなぁ。自分は凡人で一生に一度でもそんな催しはできなさそうなので、そんな人間にも唯一チャンスがあるとしたら結婚式だったのかな。あ、でも、そもそも結婚式をしなかった理由のひとつが「呼べる友達がとても数少ない」ということだったから、結婚式というのは真人間にしかできないものだったんだわ。

面倒を感じずに、人づきあいはしておいたほうがいい。それが最近のマイテーマみたいよ。

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